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化学データに対する量子機械学習モデルを開発しました

最終更新: 2020年8月25日

創薬研究のための量子コンピュータアプリ開発に関する研究を行い、化学データに対する非線形回帰のための量子機械学習モデルを開発しました。具体的には、定量的構造活性相関に基づいてフェノール化合物の毒性値を予測する量子機械学習モデルを構築しました。


量子機械学習において、高い表現力を持つ特徴マップを実現するにはどのような量子状態を生成すれば良いかを理解することはとても重要な課題です。今回の研究結果から、量子もつれを含んだ量子状態を利用した特徴空間は高い表現力を持ち、量子相関が古典データの機械学習に有益である可能性が示唆されました。また、量子ビット数を倍にして特徴マップの次元(表現力)を高くすると、パフォーマンスが向上することが確認されました。今回の量子機械学習モデルは、多重線形回帰よりも大幅に良い予測精度を与えただけなく、万能近似能力を持つ放射基底関数ネットワークによって得られた予測精度に比肩することが確認されました。さらに、ハイパーパラメータが少ない量子機械学習は過学習が小さく、評価データセットに対する予測誤差は、放射基底関数ネットワークを用いた場合よりも小さくなることが確認されました。これは、量子機械学習の方が汎化性能がより高い可能性を示唆しています。


本研究の成果は、量子機械学習を活用したケモインフォマティクス(化学・創薬分野)やマテリアルズ・インフォマティクス(材料分野)への応用をはじめとして、量子コンピュータを用いた様々なAI技術やデータサイエンスへの発展に貢献することが期待されます。



化学データを入力とした量子機械学習


■論文リンク先

Suzuki, T.; Katouda, M. Predicting Toxicity by Quantum Machine Learning

https://arxiv.org/abs/2008.07715

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