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非ユニタリ演算のための量子回路構成法をPhys. Rev. Researchで提案しました

このたび弊社研究員の小杉が、チームメンバーである松下とともに、非ユニタリ演算子をユニタリ演算子と測定の組み合わせとして実装する一般的な回路構成法を提案し、それを利用して分子の光学吸収スペクトルなど線形応答関数の量子化学計算のシミュレーションを行いました。物理量の計算に必要な第二量子化された演算子を、電子の生成および消滅演算子のマヨラナ化とアンシラビットにより実装しました。本研究の手法は量子化学だけでなく、様々な領域の量子アルゴリズムにも援用可能であり、量子計算の本格実施フェーズにおける計算基盤技術となることが期待されます。詳細については下記リンク先をご確認ください。



炭素分子の光吸収断面積のための古典/量子のシミュレーション

■ この発表の意義についての補足説明

量子コンピュータの応用事例として検索や素因数分解や最適化問題、そして量子化学計算が提案されており、それらのためのアルゴリズムの開発と改良が現在活発に報告されています。これら量子アルゴリズムが古典コンピュータよりも優れたものになりうる理由として量子力学的な重ね合わせ状態の利用がありますが、その反面、量子ビットに対する操作がユニタリ演算に限られるという制約があります。これは、ハードウェアとしての量子ビットが環境から受ける熱雑音や位相擾乱による量子状態の破壊とは別の、純粋にアルゴリズム的な(ハードウェアの品質とは無関係な)制約です。しかしながら量子ビット系に対する演算としてユニタリなものしか許されないというのはかなり強い制約であるため、古典コンピュータのためにこれまで開発されてきたアルゴリズムをそのまま量子コンピュータ上で実行することはしばしば不可能です。そのため近未来のNISQ時代に通用する有用なアプリケーションを開発するにはこの制約を実質的に回避する方法が不可欠で、本論文はこのための基盤技術と位置づけられます


■ 論文リンク先

Linear-response functions of molecules on a quantum computer: Charge and spin responses and optical absorption

https://journals.aps.org/prresearch/abstract/10.1103/PhysRevResearch.2.033043


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