
RESEARCH & DEVELOPMENT
Quemixの研究開発の核心は、量子コンピュータの真の価値を引き出す「高度な量子アルゴリズム開発」にあります。設立当初より一貫して誤り耐性量子コンピュータ(FTQC)領域に特化し、基底状態計算やデータ読出し技術など、実用化に不可欠なコア特許とノウハウを積み重ねてきました。
現在、自動車、化学・素材、半導体などの製造業大手とともに、現場のボトルネックとなっている材料計算、CAEシミュレーションの高速化・高精度化に向けた共創プロジェクトを展開しています。
FTQCアルゴリズム研究開発
Quemixは2019年の設立以来、一貫して誤り耐性量子コンピュータ(FTQC)向けアルゴリズムの研 究開発に特化してきました。独自開発した基幹アルゴリズム「PITE®」やデータ読出し技術などのコア知財・ノウハウを蓄積。量子化学計算やCAEをはじめとする多様なシミュレーション領域において、従来のHPCの限界を突破する実用的なアルゴリズムを開発しています。
Quemixは、Quantinuum社とパートナーシップを締結し、量子コンピュータ実機でのアルゴリズム実証にも積極的に取り組んでいます。

エンドtoエンドでの量子超越の実現
Quemixは、量子計算の実用化を阻むボトルネックである「データ入力(エンコーディング)」から「結果の抽出(読み出し)」まで、エンドtoエンドで量子超越を達成する技術開発に取り組んでいます。どれほど高速な演算も入出力で停滞すれば優位性は失われます。独自アルゴリズム「PITE®」や高効率な読出し技術等を組み合わせ、入出力から計算に至る全工程で古典計算を圧倒する包括的な量子ソリューションを追求しています。

CAE
自動車や航空宇宙、建築をはじめとする最先端のモノづくりにおいて、仮想空間で製品の性能や安全性を検証するCAE(Computer-Aided Engineering)は不可欠な技術です。しかし、製品設計が高度化・複雑化する現代において、従来のコンピュータによるシミュレーションは計算時間と精度の限界に直面しつつあります。Quemixは、このCAE領域に量子コンピュータを適用し、飛躍的な計算革新をもたらすための研究開発を推進しています。

量子化学計算
脱炭素社会の実現や次世代エネルギーの開発に向けて、革新的な新素材の創出が急務となっています。しかし、従来のコンピュータを用いた材料計算シミュレーションは、物質の複雑な振る舞いを完全に再現するには計算量と精度の壁があり、限界に直面しつつあります。 Quemixは、量子コンピュータによる第一原理電子状態計算や分子動力学計算の実現に向けた独自の量子アルゴリズムを開発し、材料開発へ適用する取り組みを牽引しています。



2026年6月3日

「密度汎関数計算」を量子コンピュータ上で指数関数加速する新技術を開発
株式会社本田技術研究所 ✕ 株式会社Quemix
Quemixと本田技術研究所は、量子コンピュータを用いてDFT計算を指数関数的に高速化する新しい量子アルゴリズムを世界で初めて開発することに成功いたしました。本取り組みにおいて、グラム・シュミットの直交化法を回避する新たな量子アルゴリズムを開発し、さらにDFTの全エネルギーを電子密度の読み出しをせずに、QPE(量子位相推定)回路のサンプリング結果から直接算出する手法を構築しました。これにより、世界で初めて電子密度分布の読み出しを必要としない、高速なDFT計算スキームの構築に成功しました。

2026年6月1日

Quemixと日産、量子コンピュータによる空力シミュレーションのソフトウェアの共同研究開発を開始
日産自動車株式会社 ✕ 株式会社Quemix
従来の量子流体アルゴリズムの多くは、計算の簡略化のために「単純な立方体」や「規則的な格子」の中に閉じた空間を想定しており、車両の複雑な曲面上における「境界条件」を量子計算のプロセス(ユニタリ演算)に組み込むことが極めて困難でした。Quemixと日産は、早期誤り耐性量子コンピュータ(Early-FTQC)上での実行を想定し、車両の複雑な形状を扱える新しい量子・古典ハイブリッドアルゴリズムを開発。シミュレータ上での実行において、従来の古典コンピュータを用いた解析結果を高精度に再 現できることを確認しました。


2026年6月1日

材料開発・創薬を支える分子動力学計算を量子コンピュータ計算基盤へ拡張
株式会社デンソー ✕ 株式会社Quemix
株式会社Quemixと株式会社デンソーは共同で、量子コンピュータ上で分子動力学(MD)シミュレーションを実行するための基盤技術を開発しました。 両社は今回、量子コンピュータを用いたMD計算において、量子と古典コンピュータを組み合わせた「量子–古典ハイブリッドMD・フレームワーク」を創案し、低負荷かつ高精度での化学状態予測に成功しました。本手法は、次世代電池材料、高分子材料、触媒、創薬といった、原子レベルの精密な解析や機能性の予測が求められる分野における、発展的な量子コンピュータ活用の道筋を示すものです。





